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New・New town
SAZUKA MARI
多摩ニュータウンに住んでいると、たまに思う。
ここにはスペースを与えられている。
生きる為に最低限必要なものが備わっている。
コピー&ペーストされた様に同じ構造で、同じ建物が並び、自分の下・または上には同じように誰かがいる。
周辺には公園があり、スーパーがある。
何ら問題ない、周辺で全てが事足りるのだ。
人とのつながりや関わり方もこの場所独特のもので、
都会的でもなく、かといって地方のように密接には行われてはいない。
世間的にはどちらかと言うとネガティブなイメージがあるらしい。
ニュースで掲載されるのはいつも過疎化の話ばかりだ。
団地の中の息づく自然と、密やかに行われている個人の生活。
閉塞したこの場所の何を愛しているのか、まだ分からない。
もしかしたら何も愛してはいないのかもしれない。
でも、私がここに住んでいると言う事を、私自身が認めたいのは確かだ。

























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